6/28/2012

全国保険医新聞8月号掲載予定 意見書




様々な方面からこの処分場への危険性を訴えられている声が届いています。
以下、全国保険医新聞に掲載予定の、一医師の方の意見書を転載させて頂きました。






 産廃施設、今までは関係がないと思っていた田舎の開業医です。初夏になると青葉がいっぱいの山々が連なり、美しい自然の営みを見ながら仕事をしてきました。そこへ降ってわいたように「西日本で最大の産廃施設」ができると聞いたのです。驚きました。兵庫県姫路市夢前町前之庄字庄司谷・谷山・荒神山に民間の安定型産業廃棄物最終処分場の建設計画が進められています。処分場の埋立容積は約500万立方メートル、開発面積は約21ヘクタールと国内では最大級規模の最終処分場です。これだけ大規模な産廃処分場設置計画が進められているのにも関わらず、近隣、下流域に住む多くの住人にはこの計画が全く知らせれていません。姫路市も近隣住民の同意は必ずしも必要ないとの見解のようです。


 建築予定の「安定型」処分場は、廃プラスチック等5品目を化学変化が起こらない物質として、素埋めするものです。5品目以外の物質を完全に分別することは困難で、有害物質の混入や未知の化学物質による複合汚染も否定できません。流域の水の安全性は将来保障できなくなるでしょう。日本弁護士連合会は2007年に安定型の問題を指摘し、「このまま安定型処分場を放置するならば、不作為責任が生じかねない状況であり、もはや法令によって処分場の規制を行う権限を有する国が安定型処分場という類型をこのまま認めることは許されない状況に至っている」と述べ、安定型産廃処分場が今後新規に許可されないよう求める意見書を提出しています。産廃処分場建設は、姫路市内の水道水にも多大な悪影響を及ぼすことは自明で、この建設計画は大多数の地域住民の意見や健康を無視した強引な手法であり、姫路市が今後建設許可を出さないよう民主的な対応を望む次第です。


               
長年に渡って姫路市で住民の健康を見守っていらっしゃる医師の方たちも、今回の産業廃棄物最終処分場の健康への影響を懸念し、姫路市、県へ建設反対の意見書を提出されています。

0 件のコメント:

コメントを投稿